きいろい青空【完】
「林が直輝のことを悪く言って、花恋がキレた。で、林が彼氏いんのに、他の男なんかかばって直輝はなんなんだよ?って聞いたら…花恋“幼なじみだ”って。言ったんだよ」
「本当……?」
「本当だよ」
花恋は“幼なじみ”だと思ってくれているの…?
俺のために怒ったっていうことだよな?
頭の中を整理できない。
「だから、いんじゃね?花恋も認めているんだから。そんなに無理して他人を主張しなくてもさ…」
「……うん」
「仲直りしろよぉ~!好きなら好きでいーじゃん!?」
「でも、俺には翼がいるんだよ?」
そう。
俺には、翼という彼女がいるんだから。
「でも、お前…。一生花恋に“好き”って伝えねん?伝えねーと、変な人生送るぞ!」
「変な人生って…なんだよっ…」
苦笑を浮かべた。
「好きな人がいるってだけで、最高なことじゃん」
「………っ」
その言葉を聞き入っていた。
英斗って、意外と名言だすよなぁ…
言葉がきれいに心に入って来るんだ。
「でも、いつか絶対に…好きな人には“好き”って伝えないとダメなんだよ。わかるか?本当に好きな人にだよ。そーーーーんな最高なこと無いじゃん?」
本当にそうだとうなずいた。
「直輝…。もう一度きくけど…花恋のこと、好きか----?」
もう、これは変えられない気持ちなんだ。
「…好き----」
素直になって認めよう。
自分に嘘をついても、仕方がない。
どうしようも無く…花恋が好きなんだから。