きいろい青空【完】
花恋*
今回は、本当に本当に反省している。
こんなことをしたら、直輝に迷惑かけるだけだって分かっているから。
初めてこんなに反省した。
今日は、そのまま早退して帰ってきた。
というより謹慎。
でも、明日。
親同伴で学校に行くらしい。
どーせ、退学になるんだ。
この林の件の他にも、うちはいろいろやってしまったから。
廊下で「直輝くん。かっこよすぎる!」と言っている女子の声を聞いてしまって、咄嗟にうちは手を上げてしまった。
この気持ちはわかっている。
ただのヤキモチ…。
自分じゃ気持ちのコントロールが出来なくなっているんだ。
だけど、退学になったとしても、しょうがないと思う…
自分でやったことの重さをわかっているから。
もう、いいんだ…。
うちは帰ってきてからずっとベッドに潜り込んでいた。
ピーンポーンっ。
そんなとき、家のチャイムが鳴った。
無視無視。
放っておけば、ママが出るだろうし…
でも…。
ピンポーン、ピンポーン、ピンポーン!
誰だよっ!?
こんな連続で鳴らしてくるなんて!
ベッドから勢い良く起きあがった。
「ママ!鳴ってるよ?」
そう言いながら、階段を下りると話し声が聞こえてきた。
見ると電話の前に座り込み長電話中。
も~しょ~がないなぁ…
「は~い」
怠そうに扉を開けると、そこには制服姿の美久が立っていた。