きいろい青空【完】
花恋の成績は、いつも平均点以下。
そんな花恋が、放課後は図書室でひとり勉強を。
夜も遅くまで勉強。
チャラチャラした悪友とつるんでいた頃もあったが、その友達とも絶った。
高校合格だけを目指して頑張っていた。
俺は、遠くでそんな花恋を見てきたつもりだ。
だからわかってる。
花恋の努力を…
その努力を…俺が無駄にした。
「自分のせいだって思っちゃダメだよ?直輝」
「え?」
美久の突然の言葉。
俺の心の中を読んでいたかのような言葉。
「花恋は、ちゃんとわかっているし反省しているよ。だって、きのう言ってた。直輝は、自分のせいだって責めるから、それは違う。自分でやったことわかっているから。って直輝に言ってあげてって花恋が言ったんだよ」
「ほんと…に?」
「うん、本当だよ。それと……迷惑かけてごめんて」
「……っぁ」
どんどん泣きたくなってくる。
花恋はこの学校を去るんだ…
大好きな大好きな…学校を。