きいろい青空【完】
「んじゃあ、俺ら別れよっか」
竜也の鋭い瞳はうちを捕らえた。
「………ん」
そんなきっぱり言われると、切なくなってくる。
自分で言い出した事なのに…
「下まで行ったら、花恋だけ降りろ。俺はもう一周回ってくるから」
「うん…。」
これが竜也の優しさだ----。
“本当に竜也のこと、好きだったの?”
ここ2、3日。
そんな最低な疑問の答えをずっと探していた。
イケメンだから?
颯に似ていたから?
だから、好きになったの…?
「お前。なんだよ、その顔ぉ~」
目からボロボロこぼれる涙。
それを拭ううちのほっぺたをつねる竜也。
「それだと、男に嫌われるぞぉ?」
いや。
違う…。
そんな理由で好きになったんじゃない。
「はふや~。はいふきはっはよ…」
つねられているから言葉が上手く出ない。
「は?何いってんの?」
おもしろがっている竜也だけど、離してくれた。
「竜也…大好きだったよ…って言ったの…」