きいろい青空【完】
昔は、翼もあぁだったけど今は変わった。
髪もきれいな茶色で、きれいな瞳で…
変わったんだ。
でもやっぱり、つるむ友達はチャラいんだなと思った。
「久しぶりじゃんっ!!テスト終わったから、会いにきてくれたの?」
手を繋ぎ、翼の通学路を歩く。
「うん、そー。テストお疲れ様」
翼の学校は、今日がテスト最終日。
テスト期間中は会えなかったし、電話もしたら悪いと思ってしていなかった。
「ありがと。………ねぇ」
翼は俺のシャツの袖を引っ張る。
「ん?」
翼は、背伸びをし俺の耳に近づいた。
そして小声でつぶやく。
「------会いたかった」
その響きにドキっとした…。
翼の顔が近付き、ふたりはキスを交わす。
その時…
能裏に花恋の顔が浮かんだ。
「っ!!」
俺は翼と唇を離してしまった。
「ど…したの?」
顔を覗く翼の目から、目をそらしてしまった。
すごく最低な行動をしたと思う。
「いや…久しぶりだから緊張したのかな…」
と思いついた言葉を並べた。