きいろい青空【完】



「恋に悩んだら、これを読めって。パパが」



「パパが!?」



驚きながらママから封筒を受け取る。



…てか、これじゃあ遺書じゃん。




「自分で行かなきゃ、会えないんだからね?」



「知ってるし…」



「素直じゃないんだから~」




そう言いながら、ママは教室へと戻って行った。



可愛いピンクの花柄の封筒。


ゆっくりゆっくり開いて、中から手紙を出した。




そして、そこにはパパの字があった。



******************





花恋へ



元気か?

花恋は今、どんな恋をしているんだ?


これを読んでいるということは、悩んでいるんだろう。



でもな、たくさんたくさん悩んだほうがいいんだぞ?


花恋なら絶対に道が開けるから。




ただ、後悔だけはしてほしくない。


その時にしなくてはならないことを、よく考えるんだ。


今。


花恋がしなくてはならない事はなんだ?


それを今、やるんだ。



会いたくても会えなくなってしまう

時が来るかもしれない。


そうなる前に今やるんだ。



******************







< 276 / 305 >

この作品をシェア

pagetop