きいろい青空【完】
次の1行を読んでハッとした。
そして…そして走り出した。
花恋に会いに行く。
もう迷ったりしない。
君に好きと伝えるんだ-------
「はぁーはぁーはぁー…」
膝に手をつき、立ち止まった。
息も上がる。
どこにいるんだ?
探し回ったけど、見つからない。
でも。
諦めたくない。
あとは…
残る場所は、桜の木の下。
この街で行っていないのはそこだけだ。
桜の木の下へ向かって、また走り出した。
いて、いて。
いてほしい…ただ思うだけ。
坂を登って、走って。
だけど、俺の足はだんだんゆっくりになって…
立ち止まった。