きいろい青空【完】




急に思い出して、うちは言った。




「そうだ!こっち来て」



「なにー?」




直輝の手を取って、絵馬舎へ連れていく。



そこで、ひとつの絵馬を手に取る。




「これ」



「あぁ~、これね」




手に取り、自分で書いた字をじっと見つめる直輝。



「直輝が書いたんでしょ?」



「そー」



颯と別れそうになったとき。


願っていてくれた直輝。



その隣には、もちろん颯の絵馬が掛けてあって。




「ふたりして、似たよーなこと書いてるし」



なんだか可愛くて、うちは小さく微笑んだ。




「だって、その通りだったんだもん」



直輝がふくれる。



超ーーーーっ可愛い!!!





「直輝はいつもうちの恋を応援してくれたよね。どんだけ良い奴なんだか…」



「だって…花恋が笑ってくれるから…」




そう小さく呟く。


ヤバイ、大好きっ!





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