きいろい青空【完】
今、僕は宿題をしている。
でも…
バタバタバタバタッ…
この足音は、花恋のものだ。
すごい音をたてて近づいてくるよ!?
そして、勢いよく僕の部屋のドアが開いた。
「直輝ーー!!宿題なんかしてないで遊ぼぉよ〜」
えんぴつを置いて花恋の方を向いた。
すっごい笑顔で遊びたいという気持ちが全面に出ている花恋。
「まだダメだよ。終わってないもん」
「いいじゃーん。またあとでやれば!ね?」
「だめ」
「なんでぇ~?つまんなの~~!!」
そう吐きながら僕のベッドに倒れ込んだ花恋。
そんな花恋をお構いなしに、また僕はえんぴつを持ってノートに目を移した。
「あっ!!イイ事教えてあげる!!」
花恋はいきなり起きあがり、すわっている僕のとなりに来た。
「直輝。耳かして」
僕の耳に顔を近づけて、そして花恋は言った。
「あのね……―――――。」
えっ……
僕は心臓がトクンと飛び跳ねたのを感じた。
かすれた声で…でも、はっきりと聞こえた。
花恋の声で。
『好きな人できた』と…