きいろい青空【完】




「あっ!颯せんぱーい!!今日もカッコいぃーーーー!!!」



休み時間の廊下で、目を輝かせて花恋が颯さんを見つけた。



今日も隣に3年生の女子連れて、髪盛って、腰パンして…


耳にはいくつものピアスが光り輝いているのが目立つ。


シャツのボタンなんか3つも開け、なんともエロい。





「もぉ、今すぐに告りたいっ!!告っちゃおうかな~?」



「ややややめろ!!まだ早いって…昨日、好きになったばっかじゃん」



慌てて俺は花恋を止めた。





「そーだけどぉ…早く彼氏ほしいし。ま、まだ片想いでいーや」




あぶなかったぁ…


すぐ告ろうとするんだから。


でも、‘先輩’を好きになったのは初めてで。


相手もアレだから、今回は本気でヤバくなりそう…




「あっ、ヤバい……!!こっち来るっ」



颯さんが俺たちのよこを通り過ぎそうになった。


その時!



「ねぇ、キミ何年生?」




えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!




颯さんが花恋に声をかけた…?




「2年です!2年B組の姫野花恋ですっ!!」




俺の目の前で、花恋が颯さんと喋っている!!




「へぇ~。2年生にもカワイイ子いるんだ。じゃーね、花恋チャン!」



手を振って颯さんは行ってしまった。



花恋を見ると、口をぱっくりしている。



「花恋…?」




「どどどどうしよ!?颯先輩と話しちゃった!!」



「うん」



「今、カワイイ子って…言われた?」



「うん、言ってた」


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