きいろい青空【完】
わけがわからなくなって、走って家に戻った。
直輝の家に入る。
「ハァーハァーハァー…」
「あれ、花恋。直輝は?」
優ちゃんが皿を持ったまま、玄関にやって来た。
「知らない!!あんな奴なんか知らないもん」
「どうしたの?何があったの?花恋」
「知らないって言ってんじゃん!!」
ガチャ!!
直輝の家を勢いよく飛び出した。
そして、隣の自分の家に戻る。
階段を駆け上がり自分の部屋に行く。
「うぅ~~~~。なんでぇ~~~?」
ベッド飛び込み、枕に顔を埋める。
目からは涙が流れてきた。
どうして、好きでもないのに涙が出てくるの?
わからない…
直輝はいつも、うちを泣かせる。
昔、直輝が約束を覚えていないとわかったときも
こっそり1人で泣いていた。
いつもいつも、この気持ちがわからないまま泣いているんだ。
好きではないのに----…。