きいろい青空【完】
「ごめんごめん。つーか、なんだよ。いきなり、好きな人とか…なんかあった?」
花恋にそんなこと聞かれたのは初めて。
いつも自分の恋の話ししか言わないじゃん。
「ねぇー、いいから答えてよ」
「えっと…」
目をそらす。
「ねぇーー!!」
目をそらしても、花恋は睨んできた。
「えっと…いる……かも?」
『かも?』のところで、少し花恋をのぞいてみる。
そしたら、ニヤニヤ笑っている花恋。
何言っちゃってんだか…自分。
「誰なの?教えて!!」
両手を合わせてペコっと頭を下げた花恋。
すぐ目の前にいるんだけどなぁ~…
バカな奴。
「教えないよ。すんごいカワイイ子なんだけど」
今のはわざと言ってみた俺。
「へ~~カワイイんだ。直輝がホレるんだから、相当カワイイんだろうね!見てみたぁーい」
自分でカワイイとか言ってるし!!
だから、花恋なのにね…
カワイイ奴だなぁ~。