きいろい青空【完】
「なぁー英斗。お前って好きな人いる?」
「はぁ~?なんだよいきなり。そんなんいねぇーよ」
掃除中、英斗はほうきを振り回しながら言った。
「ふーーーーーん。」
ウソついた。
絶対!!
英斗には、好きな人いるんだ。
花恋にはずっと言えないけど…
そいつは…
青葉美久。
(アオバミク)
花恋の親友。
たぶん、僕が思うに2人は両想いなんだ。
だって、いつも一緒にいるし。
幼なじみでもないのにさ。
英斗は恋が上手くいってていいなぁーー。
今、すんごい英斗がうらやましい。
そこらの男子は英斗になりたいと思っているだろう。
なんたってコイツは…
学校で1番モテるから!!!
ルックスいいし、運動できるし、おもしろいし、性格いいし。
文句が付けられないヤツ。
それに比べて、僕。
星直輝。
(ホシナオキ)
逆に、みんなのグチや相談事を聞いてくれって言われるタイプで
殴り合いのケンカなんかしたことないし。
結局は、草食系男子ってやつかなぁって思っちゃってて。
だから、よくよく考えたら
そんな英斗に花恋が恋をするのも普通なんかなぁーって
思えてきたんだよね。
くやしいけど。