きいろい青空【完】
「はよー英斗」
「おー。朝会うのめずらしいな」
朝の登校中に英斗にばったり会った。
五月の朝は気持ちがよかった。
「そうだね。最近は花恋と行ってないからじゃん?」
「つーかさ、花恋てどうなったん?美久と。なんか知んねぇけど、全然しゃべってないっぽいし。何かあったんかさぁ~?」
遠くのほうを見ている英斗。
「俺も知らないんよー」
どうだ!?
俺の必死のウソは??
「ほんとぉ~か~?」
バレていませんよぉぉぉに願う!!
「まぁ、直輝が嘘つくわけねぇもんな」
あ、ごめん…
俺ウソついています。
英斗を裏切っちゃったし…ごめん。
「んじゃあ、今日聞けたら聞いてみっから!何があったんか」
英斗は明るく言った。
「うん…」
よけい、罪悪感でいっぱいになる。
もとはと言えば、すべてこの俺が悪いんだよな…
美久と抱きついちゃったから。
美久の事が好きな英斗になんか、言えるわけがない。
本当にごめんね…みんな。
こんな俺で…