きいろい青空【完】


「はよー英斗」



「おー。朝会うのめずらしいな」



朝の登校中に英斗にばったり会った。




五月の朝は気持ちがよかった。



「そうだね。最近は花恋と行ってないからじゃん?」




「つーかさ、花恋てどうなったん?美久と。なんか知んねぇけど、全然しゃべってないっぽいし。何かあったんかさぁ~?」




遠くのほうを見ている英斗。



「俺も知らないんよー」




どうだ!?


俺の必死のウソは??



「ほんとぉ~か~?」



バレていませんよぉぉぉに願う!!




「まぁ、直輝が嘘つくわけねぇもんな」




あ、ごめん…



俺ウソついています。


英斗を裏切っちゃったし…ごめん。




「んじゃあ、今日聞けたら聞いてみっから!何があったんか」




英斗は明るく言った。



「うん…」



よけい、罪悪感でいっぱいになる。



もとはと言えば、すべてこの俺が悪いんだよな…



美久と抱きついちゃったから。




美久の事が好きな英斗になんか、言えるわけがない。



本当にごめんね…みんな。



こんな俺で…









< 60 / 305 >

この作品をシェア

pagetop