きいろい青空【完】
「マジ?すごいじゃん。ハァーハァー…でも、どうやって?」
ふたりで水道台に寄りかかる。
「なんか、花恋が美久を避けてたっぽくて。つか、なんでそんなに息切れしてるん?しかも、なんでうがい?」
息がなかなか整わない俺。
「えっとぉ…なんていうか…」
目が泳ぐ。
「キス!!したんだろ?」
英斗はひらめいたように、俺に指を指さした。
えっ、なんだコイツは??
息が止まる。
「なんで、わかった…?」
「えーーー!!ガチで言ってんの??俺、冗談で言ったのに?」
目が点になっている英斗。
「……」
「はぁ~。ガチなんだぁ…で、誰と?」
落ち着きを取り戻しながら話す英斗。
それに、小さい声で答える。
「3年の翼さん…」
「マジ?なんで、あいつと?」
「いきなり、付き合ってって言われて…一応、無理って言ったんだけど」
「そんで、キスしちゃったんか!お前、エローい!!」
からかいながら言ってくる。
「ひど。人の気も知らないで…」