きいろい青空【完】
キミとの小さな思い出



「えぇー。これから東京見学の班決めをします」



先生が、ザワザワうるさい教室に言い放った。




「おおおーー!!キタァ~」



いきなり、クラスはテンションMAX。




「じゃあ、男女に分けて決めて、それから男女をくっつけます」




「はーい!」



返事だけはきれいに揃った。



そして、席を立ちぞろぞろと男女に分かれて行く。




男子は、端っこの床にすわり相談中。




「直輝、一緒に組もうぜ」



「おう」



て、ことで俺は英斗と組んだ。




互いにどんどんとペアを作っていく。



だいたい、いつものメンバーで組んでんなぁー。




「あ、英斗。一応言っとくけど、翼さんと付き合うことになったから」




あんまり聞こえないように、小声で話す。


このタイミングで報告もおかしいけど…。




「おーそっか。さっきの休み時間に言ってきたんか」




もうわかっていますよという顔でいる英斗。




「そう、さっきの休み時間」





「てか、やべぇえ。俺だけかよ、恋人ナシ…花恋には颯さんいるしさ」



頭を抱えている英斗。





< 81 / 305 >

この作品をシェア

pagetop