きいろい青空【完】
キミとの小さな思い出
「えぇー。これから東京見学の班決めをします」
先生が、ザワザワうるさい教室に言い放った。
「おおおーー!!キタァ~」
いきなり、クラスはテンションMAX。
「じゃあ、男女に分けて決めて、それから男女をくっつけます」
「はーい!」
返事だけはきれいに揃った。
そして、席を立ちぞろぞろと男女に分かれて行く。
男子は、端っこの床にすわり相談中。
「直輝、一緒に組もうぜ」
「おう」
て、ことで俺は英斗と組んだ。
互いにどんどんとペアを作っていく。
だいたい、いつものメンバーで組んでんなぁー。
「あ、英斗。一応言っとくけど、翼さんと付き合うことになったから」
あんまり聞こえないように、小声で話す。
このタイミングで報告もおかしいけど…。
「おーそっか。さっきの休み時間に言ってきたんか」
もうわかっていますよという顔でいる英斗。
「そう、さっきの休み時間」
「てか、やべぇえ。俺だけかよ、恋人ナシ…花恋には颯さんいるしさ」
頭を抱えている英斗。