きいろい青空【完】




「大丈夫じゃねぇーだろ。俺、本気で死ぬわ…つか、もう死んでる。つーことで、保健室でお昼寝ターイム!!それでは、サヨウナラ…」




起き上り、とぼとぼと保健室へ向かう英斗。




あんなにショック受けちゃうんだなぁー。




…だから花恋、頼みます!!





そのうち、チャイムが鳴り、先生が入ってきた。





「はーい席につけー。それでは班を発表しま」




「先生」




おっっ!!




花恋が先生の言葉を遮り席を立った。




「班、変更します」






おぉぉぉぉぉーーーー!!!



キタァーーーーーーーーーーーーー!!!







授業が終わって、俺はルンルンで保健室へ向かった。




「英斗!!東京見学、美久と行けるぞ」



少しふくらんでいる布団に言った。



「なに言ってんの??あはは、冗談やめろって~。あれ?今日エイプリルフールだっけか??」




完璧、あたまイッてるだろ…英斗。





「ウソじゃないよ!!本当に行けるよ!!」



布団をかぶっている英斗を揺らす。



「あはは、直輝って嘘つかねぇーもんな。ははは…は?うそじゃねーじゃん!!まじかよ!?」




英斗が、ガバッとベッドから起き上がった。




やっとかよ…




「花恋が健太郎に、頼んできたんだよ。給食当番いっしょにやってあげないよって言ったら即OKしたんだと。花恋が言えば、言う事聞くだろうと思って花恋に頼んだんよ」



給食当番とか…


健太郎が単純なやつでよかった。




「すげぇー花恋。超ホメよぉ、超土下座しよぉ、超キスしよぉ!!」




「キ、キキキキキスはやめろ!!」



てんぱる俺。




「あらまぁ~、冗談に決まってますでしょ?今日は、4月1日でしょ?」




なに、このキャラ…?


英斗さん。


奥さまキャラ…?




「まったく違います」



冷静に答えた俺。







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