きいろい青空【完】
「でも、付け足すとバカじゃん…」
「は?俺は好きな女のためならバカになれるの」
颯の言葉ひとつひとつがくすぐったい。
「ぶぁーか」
「お前、それは言い過ぎ」
「いったぁ~」
おでこに颯のデコピンをくらった。
いいなぁー…こういうの。
幸せ感じる。
うちと颯は、笑い合って好きと言い合い、キスをする。
「あ、さっき話止めたのってこの話か?セクハラ」
颯は突然、ひらめいたように言った。
う…その話は…
颯から離れ後ずさり。
男に簡単に触られたなんて、もうバレているけど嫌じゃん。
どんだけ無防備な女なんだって思われる…
「あぁ…うん。でも、言わなくてもいいかなって」
「なんで?超大事な話じゃん」
「だって、こんな颯が怒るとは思わなかったし…」
「花恋の、ばぁーーーかっ」
いかにも馬鹿にするように言って置いてあるパイプ椅子に座った颯。