きいろい青空【完】
俺達は東京駅に降りた。
「ついたぁーーー。東京ーーーー!!」
バスを降りて早々、花恋と英斗が叫んでいる。
このふたりは意外と似てるんだよなぁ~。
なんかテンション高過ぎなふたり。
先生のどうでもいい説明が終わると、さっそく班別行動開始。
「じゃあ頼むぜ!花恋、直輝」
と、嬉しそうに言う英斗。
本当に嬉しんだろうなぁ~。
すごいわかる。
「まかしといて」
花恋と直輝の声がハモった。
美久には、直輝と花恋を2人きりにしようと英斗が計画を立てたという設定。
ターゲットは、本人たちなんだけど。
「でもさ、それじゃあ2人きりになれないよ…?やっぱり…」
「んじゃ、行くか美久!!じゃーなーー」
英斗が美久の言葉を遮り、手を無理矢理引っ張って行ってしまった…
スタートがあんなので大丈夫なのか?
俺と花恋は目が点になりながら、そんな2人を見つめた。
「まぁ、手を繋げたってことで」
「めでたしめでたし……かな?」
とふたりで言った。
「そろそろ俺らも行くか!!」