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そんなことを言いながら。
妖しくほほ笑み。
自分から僕にカラダを寄せてくるオリヱを、僕は素直に抱きしめた。
「はい、よろしくお願いいたします」
「ん、もう。
シックス・ナインってば、真面目すぎ~~」
そう、笑いながら、口づけをねだるオリヱに。
僕は、出来る限り優しく唇を落とした。
でないと。
僕の内側から突き上げるように、湧きあがるモノが。
オリヱを引き裂くように抱けと、僕のカラダを支配しようとするから。
オリヱは、キモチ良くなるためになら、自分のカラダを多少傷つけても良い、と僕に教えてくれていた。
けれども、僕自身は。
オリヱを少しだって傷つけたくなかった。
優しく、羽のように抱いてみたかった。
それが、僕のやり方だったし。
たぶん、これが僕の愛のカタチだった。