あたしとあんたと本



「彼氏か…。」



あたしには、一生出来ないであろう存在。



恋はそこそこした、けれどあたしは告白とかはしない。



しないというより、出来ないのだ…。



「何々!?真央ちゃん、彼氏欲しいの??」



「……。」



あたしの隣にいる男にギロリと睨み付けた。



「またまたそうやって怖い顏して〜、綺麗な顏が台無しだよ!」



「黙れ」



「こわ〜い!」



ヘラヘラしている男の名前は、柊 雅功(ヒイラギ マサトシ)。



いつもこの図書室に来ては、あたしをおちょくる。



クラスが一緒で、名字がひとふで前後になり、話すようになった。



というか、新学期そうそうに話しかけられた。





< 4 / 28 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop