誰よりも、君がすき。
泣き腫らした目にうつった
ボロボロの自分に嫌気が
刺した。


「...もう。メイクだって
ぐっちゃぐちゃ....」


メイクポーチからメイク落とし
を取り出すと一気に顔を洗った。


マスカラを取りかけたけど

私は気付いた。



もう、自分のこと
可愛くみせなくったって
いいじゃん。


そうだよ、そうそう。



メイクポーチを手に、
ゆらゆらとおぼつかない足取り
で教室戻る。


この時の私は


誰がみてもかわいそうな
人だったんじゃないかな。
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