誰よりも、君がすき。
“ピーンポーン”

チャイムが鳴ったのに気づき
私はゆっくりと瞼を開いた。


いったい何時間くらい
寝てたのだろう。


外はもう真っ暗で。

寝巻きなのなんてお構いなしに
私はドアを開いた。


「結城?」


そこに立っていたのは
制服姿の結城だった。


「どうしたの?」

「....ろよ」

「え?何て?」


「電話、出ろよ。何かあった
んじゃないか、って心配すんだろ」


慌てて携帯ひらくと

“着信アリ 10件”


その数字に背筋がぞくっとした。


「あ、ごめん。寝てたから。」

「でも…あえてよかった。りかこの
顔みれてほんっとよかった。」


顔をくしゃくしゃにして
「こっちおいで?」と続けた
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