誰よりも、君がすき。
「や。やっぱ送るわ」
「でも…」
やましいことが
あったわけだし、二人で
いるとこなんて見られたら
私…。
前を歩く芹沢から
少し距離を置いて、私も
その後ろを歩く。
ふと重要な何かに
気付き、私は声をあげた。
「あっ」
「…んだよ。」
「も、もしかして私、
学校サボっちゃったの?」
「はぁ…。もしかして。
じゃなくて普通にそうだろ」
面倒臭そうな芹沢の
返答が返って来る。
「今ごろ家に連絡されてっ
かもな」
「帰る…」
「え?」
「帰らなきゃ」
走り出そうとした私に
芹沢は慌てた。
「ま、待てって。冗談。
冗談だから…」