誰よりも、君がすき。
それからやっぱり二人の
間に会話はなくて。


好きだから。

好きだから私は芹沢の
隣を歩いちゃダメなんだ。


それと同時に

結城への罪悪感で
いっぱいになる。


「今日はほんとに悪かった。
泣かせるつもりじゃ無かった
から…」

私の家の前までくると芹沢は
申し訳なさそうに何度も私に
謝った。


「も、もういいって。私だって
抵抗しようとしなかったんだし…」

「でも…」と私は続けた。

「やっぱり芹沢くんは誰でも
抱けちゃうんだよね」


言ってはいけない一言
だと分かっていたのに。


口をついて出てきたのは
最低な言葉。


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