アイのうた
「川端先生」
山本に続いてアイも言った。
俺と従兄弟であることを隠したいアイは学校では他の生徒と同じように呼ぶ。
ちなみに従兄弟同士であることを知っているのは山本だけだ。
「すごいいい曲ねっ」
「僕も好きです」
「でもホントにやるの?」
アイが不安そうに言った。
「そんないい曲なのにやらない理由ないでしょ」
山本は当たり前だといいたげだ。
コイツ、この曲の意味、気づいてないな。
作った本人もだが。