アイのうた



「君、たしか純平のバンドの…がり勉くん」

「…あんたは確か山本さんの近くによくいる東条さんですよね?」

「私のこと知ってるの?」

彼女は驚いたような顔をしてすぐに面白がりながらきいてきた。


「えぇ。苦手なタイプでしたから」

「ははっ初対面に言う言葉〜?」


「ただ意外です。あなたがこんな綺麗なピアノを弾くなんて」


彼女は少し赤くなって笑った。
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