Out-of-Eden―禁断の果実―
柊斗さんは私を抱かないってわかってる。



暴力を振るわないのも勿論、わかってるはずなのに…。



「ごめ…なさ…い」



何故か涙が落ちてくる。



「怖い…」



そうだ…。



私は毎日男に触れられてるたびに男に触れられるのが怖くなっていたのかもしれない。



でも柊斗さんは拒んだりしなかったのに。



「ん…う…ヒッ…ン…怖いんです」

「大丈夫だ。俺は何もしない」



まるで壊れないように優しく抱きしめた。



「大丈夫だ……大丈夫だ」



何度も私に言い聞かせるように言った。







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