Out-of-Eden―禁断の果実―
柊斗さんは私の涙を拭って「さっきのは気にするな。どこか食べに行こう」と言った。



握られた手はすごく大きくて安心できた。



「柊斗さん……お腹が…空きました」



歩いているときお腹が大きい音を鳴らして恥ずかしくて柊斗さんにバレてないか顔を伺ったけど、全然顔ひとつ変えなかった。



「ああ、知ってる」


柊斗さんが口端を上げて笑った。



「……知ってたんですか?」

「ああ」



恥ずかしい…。



穴があったら入りたいな。

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