Out-of-Eden―禁断の果実―
柊斗さんは頑固だ。




だからこれ以上言っても無駄と思った私は黙っていた。




「あ…。林檎ちゃんコレ」



昴さんが私に服を差し出す。


「ありがとうございます…」



帰れないのが納得行かない私は、素っ気なく服を受けとった。



「ごめんね…」

「……」

「林檎ちゃんが、帰りたいのは十分わかる…」

「じゃあ…どうして……」

「林檎ちゃんのためだから」


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