Out-of-Eden―禁断の果実―
「わかった」



えぇぇぇぇえ?



そんな…柊斗さん。



あっさり受け取られても。




「今、食っていいか」




袋を綺麗に開けて口に入れる柊斗さん。




不味いかな…。




「どうですか?」

「美味い」

「ありがとうこざいます」

「ありがとな」




優しい目を私に向けてくれた。



いつもこうなら、みんなも怖がらないのに。




ドン…



走って来た生徒が柊斗さんにぶつかった。




その生徒は柊斗さんだとわかり顔を青くする。



ぶつかっただけでしょう?



謝れば済むのに……。




柊斗さんは、その生徒をものすごく怖い顔で見下ろした。



< 54 / 414 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop