Out-of-Eden―禁断の果実―
「俺に言ってくれ」

「え?」

「その顔の傷の理由」

「言えないです…」




私の体を離して切なげに見降ろす柊斗さん。



そんな顔を見てしまうと、何も言えなくなる…。




「わかった」

「ごめんなさい…」

「ああ…気にするな」

「あの……」



こんな雰囲気でこんなことを言うのは場違いだと自分でも思う…。



でも…。



「柊斗さん…お金貸してほしいんです」

「何万必要なんだ」

「5万くらいです」




何も言わず5万を私に渡してくれた。



「えっ…いいのですか?」

「ああ…」

「ごめんなさい、結局私は柊斗さんにお世話になってしまってます…」

「俺をいくらでも使え」

「……」

「お前に使われてもいい」




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