もう一度、ここから…【LOVEドロップス企画参加作品】

「もし、もしだぞ？　杏がオレのこと好きでいてくれてるなら……
ちゃんと三谷とハッキリさせてきてからにしてくれ。曖昧なのはオレも三谷も困る」



不謹慎ながらにもその言葉で思わず笑いが零れた。



「笑ってる場合じゃねーだろ。オレだって生徒の彼女に手を出したとか言われんだぞ？　
どっちにしてもそこはきちんと……って笑いすぎだろ？」


「ごめんごめん……」



あまりにも真面目すぎる健太に笑いが止まらない。


その笑いの原因を知ってるのはわたしだけだから……。



「とにかく、オレの気持ちは変わらないから……」


「うん」



そう笑顔になったわたしの目に悠ちゃんと聡美が映る。



大きく手を振って走ってくる悠ちゃんに健太が顔をしかめた。