【短編】⌘ヴァンパイアLove⌘
君の事を考える
次の日。
私は普通に目を覚ます。
でも、いつもとは何か違った……。
眠くない?
何で?
「それは、君がヴァンパイアだって事を"自覚"したからだよ」
「えっ?」
「おはよう、舞華」
「おはよ、華雷……」
華雷が私の眠っていたベットに腰掛けた。
「ヴァンパイアは、一週間は眠らなくても平気なんだ。だから、かな?」
「そうなの……?」
「そうだよ」
「じゃあ、私は、本当にヴァンパイアなんだね……」
そっか……。
本当に、ヴァンパイアだったんだ……。
「悲しいの?」
「ううん。そんな事ないよ」
私はそう言って、笑おうとした。
でも、上手く笑う事はできなかった……。
どうして?
ホントに、悲しいの?
私、どうなの?
わかんない……。
自分の事が、わかんない!!!
「落ち着いて!」
華雷が私を抱きしめる。
「大丈夫。何があっても、僕が絶対に守ってあげるから!」
「ありがと……ありがと、華雷!」
私はそれから、少しの間泣いていた。