【短編】⌘ヴァンパイアLove⌘
そして、会議が終わり皆帰った後。
私と隼人は残っていた。
「昨日、あんなに遅刻するなって言ったのに!!」
「仕方ないだろ、女子が……ね?」
「そんなの、言い訳にしかならない! と、言うわけで生徒会室の掃除お願いね♪」
「はぁ~?!」
隼人が顔をゆがます。
そんな顔をしても無駄よ!
絶対にこのお仕置き、受けてもらうんだから!!
「わかったわね?」
「……わかったよ」
そうして、掃除をはじめた。
私は部屋の隅で椅子に座って、その様子を見ていた。
隼人、変わったよな~。
昔は、結構泣き虫だったのに……。
私は幼い頃の事を思い出していた。
私と隼人は幼なじみ。
人間とヴァンパイアの……。
かわった、幼なじみ。
いつも、一緒にいて……。
隼人が泣き出すと、私があやしていた。
でも、ある時を境に変わった。
逆に、私の事を守ってくれるようになったんだ♪
確か、私の両親が……
消えてしまってから……。
いきなり、私の目の前から消えた。
何が起こったのか分からなくて、泣いた。
どこに、消えたのかもわかんない。
ついさっきまで、喋っていた人が消えた。
"消エタ"
"消エタ"
「イヤ!!」
私は声をあげた。