《完》螺旋 ―*RASEN*― 〜禁断の迷路〜
違う。


音じゃない――声だ。




小さく叫ぶような女の子の
声が、途切れ途切れに、
かすかに聞こえる……?




(え………どうして……)




一瞬信じられないような
想像が頭をよぎって、
あたしはドキリとする。




でもすぐに頭をブルブルと
振って、




(まさか。

そんなことあるわけない)




だけど物音や声は近づくに
つれハッキリと聞こえて
きて……その想像を、どん
どん明確なものにしてく――…。



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