《完》螺旋 ―*RASEN*― 〜禁断の迷路〜
(ダメ……これ以上
進んじゃダメ……!)




頭では必死であらがう
けど、体が止められない。




あたしの足は吸い寄せ
られるように、その少し
開いた隙間を目指してた。




こんなことはしちゃ
いけないことだし、すれば
何か……どうしようもない
ことになる。




わかってたけど、
もう抑えられなかった。




お兄ちゃんの部屋の前に
立ったあたしは、息を
殺して、ドアの隙間から
その奥を覗いてしまう――…。



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