《完》螺旋 ―*RASEN*― 〜禁断の迷路〜
「紗耶。

もっとハッキリ気づくんだ。

お前はもう、心さえ僕に
支配されてるんだってこと」




お兄ちゃんが再び言った。




魔力を持った呪いの
言葉みたいだ。




それを口にすることで、
お兄ちゃんはさらに
あたしを見えない糸で
縛っていく。

――そう思った。




「僕から離れることなんて
お前にはできない。

僕達は、ずっと一緒なんだよ。

一生……死ぬまで――…」



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