《完》螺旋 ―*RASEN*― 〜禁断の迷路〜
お兄ちゃんの唇が、
あたしの首筋に触れる。




「イヤッ、やめてっ!」




あらがうけれど、
逃げられなかった。




あたしの手足は、
いつの間にかしっかりと
お兄ちゃんにとらえられてる。




ううん……もしかしたら
お兄ちゃんの言うように、
心までとらえられてるの
かもしれない。




「お兄ちゃん……

やめて――…」





夢なら早く醒めてほしい。



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