《完》螺旋 ―*RASEN*― 〜禁断の迷路〜
最後にここで会えてよかった。



話せて、よかった。




「ああ……バイバイ。

元気でな!」




珪も笑顔で片手をあげる。




あたしも右手で小さく
手を振った。




そして同時に背中を向け――

それぞれが元々向かってた
方向へ、歩き出した。




あたしも……きっと珪も、
一度も振り返ることなく。





(バイバイ、珪)





もう一度、心の中で繰り返す。






こうして、あたしの珪と
過ごした夏休みは、終わった。





       ***



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