《完》螺旋 ―*RASEN*― 〜禁断の迷路〜
「あ、ハ……ハイ!」




思い切り安心した、
嬉しそうな声で宮原さんが
返事する。




あたしは彼女を連れて
中に入り、玄関口から
お兄ちゃんを呼んだ。




お兄ちゃんは自室にいた
らしく、すぐに2階の
廊下を歩く足音がしてきて、




「なんだい、紗耶。

そんな所から大声出して――」




階段の上に姿を現した
お兄ちゃんは、あたしの
隣に宮原さんがいるのを
見ると一瞬目を見開き、




「愛未ちゃん……
どうしたんだい、今日は……」



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