《完》螺旋 ―*RASEN*― 〜禁断の迷路〜
宮原さんは紅潮した頬を
さらにパァッと明るく
して、いそいそと靴を
脱いで家に上がる。




まっすぐに階段をのぼり、
二人してお兄ちゃんの
部屋に入って行った。




「………………」




あたしは複雑な気持ちで
リビングに入り、小さな
ソファにドサッと体を落とす。




(どうするんだろう……
お兄ちゃん……)




勉強で質問したいことが
あるなんて、口実なのは
見え見えだった。



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