《完》螺旋 ―*RASEN*― 〜禁断の迷路〜
直杜は一瞬驚きの表情を
見せたけれど、すぐに
ニッコリと笑って、




「大事だよ。
決まってるじゃないか」




「どう、大事なの?」




『生徒として』なんて
理由なら、嬉しくも何ともない。




ハッキリとした答えを
聞こうと、愛未は必死だった。




直杜は、そんな愛未の肩を
やんわりと押し返して、




「落ち着いて、愛未ちゃん。

キミの言いたいことは
わかってるよ。


でもね。人間の感情って
いうのは、そう簡単には
言葉で言い表せない。

そんなに単純なものじゃ
ないんだ」



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