《完》螺旋 ―*RASEN*― 〜禁断の迷路〜
「斉藤クン。

あたしは一人で帰るから
送ってくれなくていいよ」




そう言って、サッサと
その場を立ち去って
しまおうと思った。




だけど、斉藤クンが意外
にも強い口調で引き止める。




「待てよ萩森! 送るって」




「え……いいってば」




斉藤クンに家を教える
つもりだってさらさらない。


本当に、嫌なんだけどな……。




でも斉藤クンは、どこか
ふて腐れた顔で『ホラ、
行こうぜ』とあたしを促してる。



_
< 186 / 448 >

この作品をシェア

pagetop