《完》螺旋 ―*RASEN*― 〜禁断の迷路〜
仕方ない。近所まで来て
もらうだけにしよう。




あたしは渋々、斉藤クンと
並んで歩き出した。




朝は上機嫌だった斉藤クン
なのに、今はどちらかと
いえば機嫌がよくない
ようにさえ思える。




しばらく重苦しい沈黙を
間において歩いてたけど、
やがて斉藤クンが思い
切ったように口を開いた。




「萩森さぁ……
今日ひょっとして、
つまんなかったか?」




「えっ? なに、急に?」



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