《完》螺旋 ―*RASEN*― 〜禁断の迷路〜
(本当に今日は、
踏んだり蹴ったり……)




今のあたしには、とても
“普通の妹”を演じる
気力なんてなかった。




だからあたしは、宮原さん
から目をそむけると冷たい
口調で言い放った。




「……そんなことは
あたしは知りません。

気になるなら、直接
お兄ちゃんに聞いて下さい」




そのまま挨拶もせずに
彼女の横を通り過ぎ、
家の中に入る。




宮原さんが追ってくる
気配はなかった。



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