《完》螺旋 ―*RASEN*― 〜禁断の迷路〜
そう言って、また
鼻をすするだけ。




(何でもないって状態
かよ、あれが!?)




結局昨日の電話は、そんな
状態でまともな話もしない
まま終了した。




心配だった珪は、今朝に
なってから着信履歴で
紗耶に電話をかけ直したの
だが、コールのみで紗耶は
出なかった。




大泣きしていた次の日に、
電話に出ない。




想像すると、何だか嫌な
状況ばかりがムクムクと
連想されてしまって……


珪はもういてもたっても
いられず、事実を自分で
確かめるため、やって来たのだ。



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