《完》螺旋 ―*RASEN*― 〜禁断の迷路〜
ポソリと呟くように
言うと、男の子は少しだけ
眉をひそめて上半身を起こす。




「なるよ。

散歩してるだけでも楽しいし。

てゆーか、ここつまんないか?

ここが好きだから、
こうやって寝そべって
たんじゃねーの?」




「は? 別に――…」




そりゃ、嫌いならわざわざ
こんなことしてないけど。




あたしは、そんなのどかな
気分でここにいるわけじゃない。



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