《完》螺旋 ―*RASEN*― 〜禁断の迷路〜
「え、中………?」




親切な申し出だとは思う
が、正直ためらわれた。




紗耶に告げもせず勝手に
会いに来た自分が、家で
待ってたりして大丈夫だろうか。


しかも家族には、身分まで
偽った状態で。




(イヤ……さすがにそれは
まずいよな……)




そう判断し、珪は遠慮して
立ち去ろうと思った。




実は紗耶のバイト先も、
一応住所は調べてあったのだ。




スクーターに店名が書いて
いたのを覚えていたから、
それも簡単だった。



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