《完》螺旋 ―*RASEN*― 〜禁断の迷路〜
バイト中だとわかれば、
そっちに移動しよう。

そう思ったのだが……。




「遠慮することはないよ。

さぁ、どうぞどうぞ」




紗耶の友人とわかってか
にこやかになった直杜が、
珪の肩に手をかけて一緒に
家に入るよう促してくる。




「えっ、イヤあの、オレは……」




ビックリして言葉に
詰まっているうちに、珪は
背中を押されて玄関に足を
踏み入れてしまっていた。




「狭い家だけど冷房はあるから。

涼みながら待ってたらいいよ」



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